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「ものもらい」を東洋医学の視点で見てみよう!!

畠中美希

更新日:2024年11月20日

目の上にできると、しばらく居座る「ものもらい」。


医学的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」と言い、まぶたのふちや内側に黄色ブドウ球菌などの細菌が感染して起こる急性の化膿性炎症です。免疫力が低下していると、手に付着していた細菌(黄色ブドウ球菌)が、まぶたをこすった時にまぶたにある脂腺や汗線に感染をする事があります。まぶたの奥が赤く腫れ上がり、吹き出物のようなものができます。


今回はそんな「ものもらい」につい東洋医学の視点からいていきましょう !!


  1. 「ものもらい」の原因

  2. 「ものもらい」の対処法

  3.  鍼灸治療を受けてみよう


1.「ものもらい」の原因 〜眼と五臓〜


東洋医学では、”眼と内臓は関係している”という「五輪学説」という考え方があります。

古典では「五臓六腑の精気は皆上がって目に注ぐ」と言われており、眼の異常が現れている部位と五臓が関係しています。

「ものもらい」と東洋医学


「ものもらい」ができる部位、眼瞼(まぶた)は”脾”(消化に大きく関わっている)。食べ過ぎや飲み過ぎで、体内に余分な水分が留まることで発生した「痰湿(たんしつ)により、ぶたが腫れぼったくなります。特に、甘いものの食べ過ぎは、「ものもらい」の原因となります。


その他、眼から分かる体の状態として


・白目は”心”。血走っている場合、精神的なダメージが大きい方によく見られがちです。

・黒目の周りの白目は”肺”。くすんでいるなどしていたら、身体のバリア機能が低下し風邪を引きやすい状態(もしくはひいている)や皮膚症状が出やすい状態です。

・黒目の真ん中は”腎”。生命力のエネルギーを蓄えるところ。ここの精気がないと、身体の疲労が非常に激しい状態。からだとこころの休息が必要。

・黒目の周りの黒目は”肝”。ここが濁っているなどしていたら”肝”解毒や造血の働きが弱くなっている可能性も。


また、


2.「ものもらい」の対処法


「ものもらい」の対処法として3つご紹介いたします。


①食事

②睡眠

③お灸


①食事

上記に記したように、食べ過ぎや飲み過ぎは「ものもらい」の原因となります。「ものもらい」ができた時は、まずは食事の見直しをしましょう。特に、「甘いもの」「脂っこいもの」は、体に余分な水を溜め込むため、控えましょう。また、「辛いもの」や「アルコール」も炎症を悪化させるため、控えるようにしましょう。


おすすめの食材

・ビタミンA(目の粘膜を正常に保つ):レバー、卵、ほうれん草、にんじん、かぼちゃなど



「ものもらい」に良い食材


②睡眠


睡眠は体の回復には欠かせません。睡眠時には、傷んだ部分の補修を促す”成長ホルモン”が分泌されるため、「ものもらい」に限らず、体の不調が生じた時には、質の良い睡眠を取ることが、治りを早くする鍵となります。



③お灸


「ものもらい」に効くツボにお灸を据えると治りが早くなります。


『二間(ジカン)』

人差し指にある「ツボ」です。



「ものもらい」に効くツボ




このツボの見つけ方は、

指を曲げ、指の節にシワができます。指先にできた2番目にできたシワの端が『二間』になります。

 

このツボにお灸をすると、ものもらいの『痛み』や『腫れ』が引きやすくなります。


「食事」「睡眠」そして「お灸」。この3つを生活に取り入れ、「ものもらい」を回復していきましょう!

3. 鍼灸治療を受けてみよう!


自分でできる対処法もありますが、専門家による治療も「ものもらい」回復への近道。「ものもらい」に対しての治療とともに、体全体の免疫力を高め、回復へと導いていきます。




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