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最近お酒で太りやすい?疲れやすい?30代後半からの体とお酒の関係


  • 畠中美希
  • 9月19日
  • 読了時間: 5分

「最近、代謝が落ちてきたのか、以前より太りやすくなった気がする。特にお酒を飲んだ翌日は体が重だるく、なかなか疲れが抜けない…付き合いで飲むこともあるし、週末の楽しみで飲むこともあるし、これって大丈夫なのかな?」


30代後半を過ぎると、多くの人が感じるこの変化。実は「加齢による代謝の低下」と「ホルモンの変化」、そして「お酒の影響」が重なり合っているのです。


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① お酒と代謝・ホルモンの関係

② 東洋医学の視点から見るお酒と体の変化

③ セルフケアでできること


という内容で、お伝えしていきます。


① お酒と代謝・ホルモンの関係


30代後半になると、体の代謝は少しずつ変化していきます。その背景には大きく 3つの要因 が関わっています。


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1. 基礎代謝の低下


20代に比べて、30代後半以降は筋肉量が自然と減少します。筋肉は「カロリーを燃やすエンジン」なので、同じ食事やお酒をとっても以前よりエネルギー消費が少なくなり、脂肪として残りやすくなります。そのため、「運動」はお酒を飲む飲まないに関わらず、日常の中に取り入れたい習慣の1つですね。


2. ホルモンバランスの変化


特に女性は30代後半から40代にかけて、女性ホルモン(エストロゲン)がゆるやかに減少していきます。エストロゲンには


・脂肪の代謝を助ける

・血管や自律神経を安定させる 

といった役割があり、エストロゲンが減ってくると「太りやすい」「眠りが浅い」「お酒の影響が抜けにくい」と感じやすくなります。


男性も同じ時期にテストステロン(筋肉や代謝に関わるホルモン)が少しずつ減ってくるため、「お酒の影響が出やすい」「内臓脂肪が増えやすい」という変化があります。


3. お酒の代謝能力の変化


肝臓でアルコールを分解する酵素の働きも、年齢とともに効率が落ちていきます。そのため


・酔いやすい、二日酔いしやすい

・お酒のカロリーや糖質が体脂肪として蓄積しやすい

・睡眠の質が下がり、疲労が残りやすい


といった影響が出やすくなります。


②東洋医学の視点から見るお酒と体の変化


東洋医学では、アルコールの影響は主に「肝」と「脾」に現れると考えられています。


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  • 肝(かん)

    アルコールの分解や、自律神経のバランスに深く関わります。肝が弱ると、

     ・ため息がよく出る

     ・イライラしやすい

     ・頭痛や肩こりが続く

    といった不調につながります。


  • 脾(ひ)

    消化吸収やエネルギー代謝を担う臓腑です。脾が弱ると、

     ・体が重だるい

     ・胃もたれしやすい

     ・集中力が続かない

    といった症状が現れます。


つまり、「最近お酒の疲れが抜けにくい」「飲んだ後は頭や体が重い」と感じるのは、単に年齢や代謝だけでなく、肝と脾のバランスの乱れも関係しているのです。


そして、鍼灸治療は「肝」と「脾」を整えるサポートになります。

  • 肝のケア

     鍼灸では「太衝(たいしょう)」「期門(きもん)」などのツボを用いて、肝の気の流れをスムーズにします。これによりイライラや頭痛、肩こりを和らげ、自律神経を整えることができます。

  • 脾のケア

     「足三里(あしさんり)」「陰陵泉(いんりょうせん)」などのツボで消化吸収をサポート。胃もたれやだるさを改善し、体のエネルギー代謝を高めます。


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さらにマッサージをすることで、血流を促し、アルコール代謝をサポート。また、精油を用いたトリートメントは自律神経の緊張を和らげ、飲酒による睡眠の乱れにもアプローチできます。


鍼灸やマッサージは、単に「飲みすぎで疲れた体をほぐす」だけではなく、体質そのものを整え、回復力を高めるケアです。定期的に続けることで、


  • お酒の疲れが抜けやすくなる

  • 代謝が整い太りにくい体質づくりにつながる

  • ホルモン変化に伴う自律神経の乱れを和らげる


  • といった効果が期待できます。


③セルフケアでできること


1. 飲む前にひと工夫


空腹でアルコールをとると、吸収が早くなり肝臓への負担も大きくなります。お酒の前にはこんな食材がおすすめです。


  • 枝豆や豆腐:たんぱく質が肝臓の働きを助け、アルコール代謝をサポート。

  • 梅干しや酢の物:酸味で胃腸を整え、アルコールの吸収をゆるやかに。

  • 野菜スティック(特に人参やセロリ):食物繊維で糖質やアルコールの吸収を抑える。

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2. 飲んでいる間の工夫


  • 水や炭酸水を合間にとる「チェイサー習慣」で肝臓の負担を軽減。

  • 揚げ物よりも、蒸し・焼き料理を選ぶ。

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3. 翌日のリセット


  • シジミやアサリのお味噌汁:肝臓を助けるタウリンが豊富。

  • 大根や小松菜:胃腸をさっぱりさせて消化を促進。

  • 白湯をゆっくり飲んで巡りを整える。

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30代後半以降は、代謝やホルモンの変化により、以前よりお酒の影響を受けやすくなります。

「最近太りやすい」「疲れが抜けにくい」「お酒の翌日は頭や体が重い」――そんな変化を感じている方は、体からのサインかもしれません。飲み過ぎている方は、飲む量を調節したり、休肝日を設けたりするのが良いですが、セルフケアで飲む前・飲んでいる時・翌日の工夫を取り入れつつ、定期的な鍼灸やマッサージで肝や脾の働きを整えることは、代謝や回復力を支える大きな助けになります。


お酒はただ控えるだけでなく、「上手に付き合う」ことが大切

体をいたわりながら楽しめば、心のリフレッシュにもつながります。

今日からできる小さなケアを取り入れてみませんか。



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