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妊娠中のむくみの原因と対策

  • 朝日美佐子
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

妊娠中のマイナートラブルで多いお悩みが『足のむくみ』。

実際に、妊婦さんの約7〜8割がむくみを経験するといわれています。


足首がパンパンだったり、指輪がきつく感じたり、朝起きると顔がむくんでいるなど、毎日の不快感はつらいですよね。


今回は、週数ごとのむくみの原因・注意すべきポイント・セルフケアなどをまとめてお話しします!


目次

  1. 妊娠週数によるむくみの原因の違い

  2. むくみが強いときのリスク

  3. むくみの判定基準(簡単セルフチェック) 

  4. 東洋医学からみた妊娠中のむくみの仕組み

  5. 妊娠中のむくみのセルフケア

  6. 妊娠中のむくみにおすすめの食べ物

  7. 恵比寿からだとこころでできるむくみケア

  8. まとめ



1. 妊娠週数によるむくみの原因の違い

● 妊娠初期(〜12週)


ホルモン変化によって血管がゆるみ、血流がゆっくりになるため、むくみを感じやすい。

この時期は、むくみはまだ強く出にくいことが多い。


主な原因

  • 黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響

  • 血管が拡張→水分がため込まれやすくなる

  • つわりによる水分不足


● 妊娠中期(13〜27週)


血液量が増え始め、体の水分保持が強くなる時期。

むくみを自覚しやすくなります。


主な原因

  • 血液量が増えて「血が薄い状態」になりやすい

  • 子宮が徐々に大きくなり、下半身の静脈が圧迫

  • 立ち仕事・デスクワークの影響を受けやすい



● 妊娠後期(28週〜)


この時期は、むくみのピーク。

子宮が大きくなり、骨盤内の静脈を圧迫され、足に水分が溜まりやすい状態になります。


主な原因

  • 下肢静脈の圧迫

  • 妊娠高血圧症候群のリスク

  • 血流が重力で下半身に偏りやすい

  • 運動不足で巡りが低下


2. むくみが強いときのリスク

むくみ自体はよくある症状ですが、以下が出ると注意が必要です。


⚠ 注意したいサイン

  • 顔や手のむくみが急にひどくなる

  • 足のすねを押してへこみが戻らない

  • 体重が急に増える(1週間で1kg以上など)

  • 頭痛・目のチカチカ・上腹部痛


→ 妊娠高血圧症候群などの可能性があるため、かかりつけの産婦人科へご相談してください


3. むくみの判定基準(簡単セルフチェック)

《圧痕テスト》


◆足のすねを10秒押す

→指の跡が5秒以上戻らなければ"浮腫(むくみ)"あり。


◆靴下跡が深く残る


◆朝より夕方にむくみが増える


◆手が握りづらい


◆足首が太くなって靴がきつい



4. 東洋医学からみた妊娠中のむくみの仕組み

東洋医学では、むくみは主に以下の3つが関係します。



① 脾(ひ)の弱り → 水分代謝の低下


妊娠中は胃腸が弱りやすく、水分の処理がうまくいかず“湿(しつ)”として体に溜まる。


→ 脚・顔のむくみ 、だるさ 、胃もたれが出やすい。


② 腎(じん)の負担 → 水を巡らせる力が低下


腎は「水を動かす力」。妊娠による負担で、巡りが滞りやすい。


→ 下半身のむくみ、足腰のだるさとして現れる。


③ 気(エネルギー)不足 → 巡りの力が弱まる(気虚)


水を動かす“ポンプ力”が低下。


→ 夕方に脚がパンパン、階段で息が上がる、疲れやすい状態に。



5. 妊娠中のむくみのセルフケア

● 足首回し(1日1分でOK)


滞った水を流す王道ケア。左右30秒ずつ。


ふくらはぎを軽くさする


下から上に向かって優しく流す。

※ 強く揉むのはNG。


● こまめに水分をとる


水分不足は逆にむくみを悪化させます。


● 横向きで休む(左側がおすすめ)


下大静脈の圧迫が減り、下半身の血流が改善。


● 塩分をとりすぎない


特に加工食品に注意。


6. 妊娠中のむくみにおすすめの食べ物

①体の水はけをよくする食材

  • きゅうり

  • 小豆(あずき)

  • 昆布・わかめ

  • とうもろこし(ヒゲ茶も◎)


②胃腸を元気にする食材

  • さつまいも

  • 山芋

  • かぼちゃ

  • 白米の重湯やお粥


③温めて巡りを良くするもの

  • 生姜

  • ネギ

  • くるみ

  • 黒ごま


7. 恵比寿からだとこころでできるむくみケア

● 鍼灸でのアプローチ

  • 脾や腎を補って水分代謝を改善

  • 足首〜ふくらはぎの巡りを高める

  • 自律神経を整えて、身体の『排水力』を回復


使うことの多いツボ例

  • 陰陵泉(水分代謝の代表)

  • 豊隆(余分な水分を排出)

  • 太谿(腎を補う)

  • 足三里(胃腸の働きUP)


● オイルマッサージでのアプローチ

  • 筋肉の緊張を緩め、滞りを解消

  • 下半身のリンパの流れを促進

  • 妊娠中のストレスを軽減して自律神経を安定


アロマの香りはリラックス効果が高く、呼吸が深くなることで水分代謝もサポートします。


8.まとめ

妊娠中のむくみは、

  • ホルモンの変化

  • 血液量の増加

  • 子宮の圧迫

といった身体的な理由に加え、

東洋医学的には

『脾・腎の弱り』『気の不足』『湿の停滞』が大きく関係します。


セルフケアだけで改善しにくいむくみは、

鍼灸やオイルマッサージで巡りを整えることで、

驚くほど軽くなることも多いです。


妊娠中の不快なむくみでお悩みの方は、

ぜひお気軽にご相談くださいませ!

 
 
 

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