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我慢グセ、積もって火種、からだで静かに炎上中 〜「膀胱炎」放っていませんか〜

  • 畠中美希
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

朝からバタバタ。仕事中も、やることが山積みでトイレに行くタイミングさえつかめない。

ようやく一息つける頃には、「あとでいいか」と、また先延ばしにしてしまう。

なんとなく下腹が重い。でも、まだ大丈夫…。そんな“小さな我慢”を、知らず知らずのうちに積み重ねていませんか?



忙しい女性
忙しい女性


実はその我慢、からだの中で静かな火種を生んでいるかもしれません。




膀胱炎
膀胱炎


今回は、女性の約5人に1人が経験すると言われている「膀胱炎」について、 1,からだの仕組み 2,やりがちなNG習慣

3,自分をいたわるケア


の3つの視点からお伝えしていきます。

1、尿は血液からできている!?

  〜腎臓・膀胱のはたらき〜


私たちの体の中で、腎臓は「フィルター」のような役割をしています。なんと、1日に約150リットルもの血液をろ過して、老廃物や余分な水分を“原尿”として作り出しています。


これは、ちょうど一人暮らし用のアパートの浴槽分くらいの量。

腎臓は、それだけたくさんの“お掃除”を毎日、休まず続けているのです。


そこから再吸収と調整が行われ、最終的に1.5リットル程度の尿となって、膀胱へ。

この絶え間ない働きがあるからこそ、私たちの体はいつもキレイなバランスを保てているんです。腎臓って、ほんとうにすごいですよね。


そして、膀胱が一定の量を感じたら「そろそろ出してね〜」とサインを出してくれる。

それが、あの“トイレに行きたい”という感覚です。

だけど――そのサインを無視してしまうと、体にとっては「排泄できないストレス」となり、膀胱にとどまった尿の中で、菌が繁殖しやすくなるのです。





そして、この働きは「ただ自動的に」行われているわけではありません。

疲れがたまったり、飲食のバランスが崩れたりすると、このフィルターにも負担がかかり、網目が目詰まりするような状態に。そうなると、ろ過がうまくいかず、体に老廃物がたまりやすくなったり、感染症(膀胱炎など)のリスクも高まってしまうのです。






2、やってしまいがちな排尿NG習慣



日常の中で、知らず知らずのうちに膀胱炎を引き起こしやすくしている習慣。

思い当たるものはありませんか?


  • トイレを我慢する

  • 水分を控えてしまう(トイレに行きたくないから)

  • 下半身が冷える服装や環境

  • 締め付けの強い下着やパンツ(血流低下)

  • 寝不足・疲労の蓄積

  • 長時間座りっぱなし





普段、膀胱の中は「無菌状態」に保たれています。それは、私たちの体がしっかりと防御してくれているからです。


しかし、疲れやストレスで体の免疫力が落ちると、この防御システムにもすき間ができてしまいます。さらに、トイレを我慢したり、水分補給が少なくなると、本来なら尿と一緒に流れていくはずの細菌が、膀胱内にとどまってしまうことになります。


体が冷えて血流が悪くなることも、細菌が元気になりやすい環境を作ってしまいます。

こうして、知らない間にバイ菌たちが膀胱の中で増えてしまうと、「膀胱炎」という形で体がSOSを出すのです。「体の中に、ゆっくりと“炎”が広がっていく」そんなイメージで、心にとめておくといいかもしれません。




3、がんばらないケアで、体の土台を整える


膀胱炎のケアは、ただ「薬で治す」だけじゃありません。

繰り返す症状や、なんとなくスッキリしない違和感には、体の土台から回復を助ける手当てがとても大切です。

〈体を労る5つの習慣〉


1. 水分をこまめにとる(目安:1.2〜1.5ℓ/日)


尿は膀胱の中を洗い流す“天然のデトックス”。

水分が少ないと、膀胱に長く尿が溜まり、細菌が繁殖しやすくなります。

尿は“体の中からのお掃除屋さん”。水分不足は、お掃除のチャンスを逃してるかも。

「水を飲む=からだの中をこまめにお掃除」 という感覚に。


2. 下半身を冷やさない(特に足・お腹まわり)


冷えは血流を悪くし、免疫力も下がります。膀胱まわりの血流が悪いと、炎症が治りにくく、再発もしやすくなります。からだの中心にある膀胱は、ぬくもりを感じるとホッとします。湯たんぽやホッカイロ、靴下で温もりを。



下半身の温め
下半身の温め


3. トイレを我慢しない(サインをキャッチしてあげる)


尿を長時間溜めると、菌が増殖しやすくなります。また「出したいのに我慢する」ことで、自律神経も緊張しっぱなしに。トイレに行くことは“自分を大切にする合図”。『あとで』よりも『今』の感覚をキャッチして。悪循環のループを脱しましょう!






4. カフェイン・刺激物を控えめに(コーヒー・アルコール・香辛料)


カフェインや刺激の強い食事は、膀胱の粘膜を刺激してしまい、炎症を悪化させることがあります。

“ピリ辛”よりも“じんわり”が今のからだに優しい選択。カフェインの代わりにハーブティーで、体の声に耳をすませてみるのもいいですね。コーヒーが飲みたい時は、ノンカフェインのタンポポコーヒーもおすすめです!!



たんぽぽコーヒー
たんぽぽコーヒー



5. 骨盤底筋をゆるめる&緩やかに整える


排尿に関わる筋肉(骨盤底筋)がこわばっていると、排泄がスムーズにできず、残尿感や違和感の原因に繋がります。ずっと力が入っていると、からだも疲れてしまいます。深呼吸して、ゆるめてあげる時間を。



深呼吸
深呼吸


そして、たまにはしっかり体ケアを。


よもぎ蒸し


下半身からやさしく温めることで、血流が促され、冷えの改善に。

膀胱まわりの巡りがよくなることで、炎症の軽減や予防にもつながります。



よもぎ蒸し
よもぎ蒸し


鍼灸マッサージ


自律神経を整え、内臓の働きを穏やかにサポート。

過緊張や疲労が和らぎ、体が「排泄しやすい状態」に戻っていきます。



鍼灸治療
鍼灸治療


「がんばる」でもなく、「我慢する」でもなく、“自分の体を労わる選択”をしてみませんか?


症状が出てしまったときこそ、「もうちょっと様子を見よう…」ではなく、“早めのケア”で回復をサポートすることが大切です!!



まとめ:体のサインに、ちゃんと耳を傾けよう。

  • 尿は血液からつくられる、大切な「体の浄化」システム

  • 我慢や冷えが続くと、膀胱で菌が繁殖しやすくなる

  • 日常の小さな習慣を見直すことが、何よりの予防

  • よもぎ蒸し・鍼灸マッサージで、体を根本からケア


まずは、「トイレ我慢してないかな?」と気づくことから。

そして、自分の体に“あたたかく寄り添う時間”を少しでも持ってみてください。





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