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畠中美希

寝ても寝ても眠い、、、もしかして「嗜眠」かも。

更新日:7月4日

「夜寝ているのに、昼間も眠くなる」

そんなお悩みはありませんか?

通常の眠気以上に、過剰な睡眠欲求や長時間の睡眠が特徴の状態を「嗜眠(しみん)」といいます。しばしば、夜間の長時間の睡眠に加えて、昼間にも強い眠気を感じることがあり、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。これは、単なる疲労や生活習慣によるものではなく、さまざまな要因が関与している場合があります。今回は、「嗜眠」の原因と対策についてお伝えいたします。





嗜眠の主な原因


嗜眠の原因は多岐にわたりますが、今回は3つご紹介いたします。


①生活習慣

  • 不規則な睡眠パターン: 不規則な睡眠時間や不十分な睡眠は、慢性的な眠気の原因となります。

  • 運動不足: 運動不足は、体が十分に疲れず、深い睡眠に入りにくくなることがあり、結果として日中に強い眠気を感じることがあります。

  • ストレス:過剰なストレスや不安は、睡眠の質を低下させ、日中の強い眠気を引き起こすことがあります。

栄養不足

  • ビタミンやミネラルの不足: 特にビタミンB群、鉄分、マグネシウムなどの不足は、エネルギー不足を感じ、常に眠気が伴います。

  • 低血糖: 血糖値が低いと、エネルギーが不足し、眠気が強くなることがあります。

③内科的な疾患、症状

  • 甲状腺機能低下症: 甲状腺ホルモンの不足により、新陳代謝が低下し、過度の疲労感や眠気を感じることがあります。

  • 糖尿病: 高血糖や低血糖が、エネルギーレベルの変動を引き起こし、眠気を感じさせることがあります。

  • 貧血: 血液中の酸素運搬能力が低下すると、体全体のエネルギーレベルが低下し、眠気が増すことがあります。

  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS): 睡眠中に呼吸が一時的に止まることで、夜間の睡眠が断続的になり、深い眠りが妨げられます。その結果、日中に強い眠気を感じます。

  • 過眠症: これは、過剰な睡眠や日中の眠気が主症状で、特に特発性過眠症やナルコレプシー(突発性の睡眠発作を伴う)などがあります。


嗜眠の対策3選 嗜眠は、生活環境や食事など様々な要因があります。自分に当てはまるものから取り入れていきましょう。


①生活習慣の改善

  • 規則正しい睡眠スケジュール: 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることで、体内時計を整え、良質な睡眠を促進します。

  • 適度な運動: 定期的な運動は、体を疲れさせ、深い眠りを促します。ただし、寝る直前の運動は避けるべきです。

  • カフェインとアルコールの制限: カフェインは覚醒効果があり、特に夕方以降の摂取を控えましょう。アルコールは睡眠の質を悪化させるため、過度な摂取は控えましょう。

  • バランスの良い食事: エネルギーレベルを保つために、ビタミンB群(豚肉や穀物、赤身肉や魚など)、鉄分(レバーやアサリなど)、マグネシウム(ごま、ナッツ、大豆製品など)を含む食品を積極的に摂取します。

  • 血糖値の管理: 食事のタイミングを一定にし、低血糖を防ぐために、軽い間食を取り入れることも検討します。

②睡眠環境の整備

  • 快適な寝室: 寝室を暗く、静かにし、適切な温度と湿度を保ちます。また、良質なマットレスと枕を選び、快適な睡眠環境を整えます。

  • リラクゼーション技法: 寝る前にリラックスするために、瞑想、深呼吸、軽いストレッチなどを行います。

③ストレス管理

  • ストレスリリーフの実践: 日常のストレスを軽減するために、趣味やリラクゼーション技法を取り入れます。

  • 時間管理: 仕事や家庭のストレスを減らすために、計画的にスケジュールを管理し、余裕を持った生活を心がけます。 *日常生活に影響が出る場合には、病院などを受診してみるのも一つです。

  • 睡眠専門医の受診: 睡眠時無呼吸症候群や他の睡眠障害が疑われる場合、専門医の診断を受けることが重要です。

  • 内科的な検査: 甲状腺機能、血糖値、貧血などのチェックを含む定期的な健康診断を受け、嗜眠の原因となる可能性のある病気を確認します。

「嗜眠」と鍼灸&アロマオイルマッサージ

鍼灸治療

東洋医学では、「嗜眠(しみん)」は体全体のエネルギー(気)のバランスの乱れや、五臓の働きの低下が原因であると考えられています。 五臓の不調

  • 脾虚(ひきょ): 脾は、消化とエネルギーの生成を司る臓器であり、その機能が低下すると、エネルギー不足になり、嗜眠が生じます。脾虚は、消化不良や過労が原因です。

  • 腎虚(じんきょ): 腎は、生命力の根源とされ、エネルギーの貯蔵を担う臓器です。腎の機能が低下すると、全身のエネルギーが不足し、常に眠気を感じます。腎虚は、老化や過度のストレスが原因です。

  • 肝気鬱結(かんきうっけつ): 肝の気がうっ滞し、ストレスや感情の抑圧によってエネルギーの循環が妨げられる状態です。これにより、体がだるくなり、眠気を感じることがあります。 鍼灸治療で循環とバランスを整えることで症状の改善へと導きます。

アロマオイルマッサージ アロマの香りを嗅ぎながらオイルマッサージをすることで、リラックスしやすい身体へと導びきます。寝る前のセルフケアとして取り入れることはもちろん、プロの手による全身のアロマオイルマッサージは深いリラックス効果が得られ、睡眠の質を高めます。


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まとめ


嗜眠は、多くの原因が絡み合った複雑な症状であり、その根本的な原因を解決することが重要です。生活習慣の見直しや睡眠環境の整備、栄養バランスの改善など、自己管理でできる対策も多くありますが、症状が改善しない場合は、専門医の診断と治療が必要な場合もあります。適切な対応をすることで、日常生活の質を向上させましょう。



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