- 畠中美希
百果ノ王様
「果物の王様」といえば、あのイガイガの皮が特徴の”ドリアン”。
見た目も、匂いも味も随分とパンチの効いた果物です。
しかし、その昔「百果ノ王様」と言われていたのは”りんご”。
見た目も、匂いも味もやや控えめ。
ですが、その効能は
生津潤肺:唾液などの粘液の分泌を促し、肺の機能を回復
清熱除煩:熱を収め、イライラを解消
開胃醒酒:食欲を促し、二日酔いを解消
体を養い、色も香りもよく、陰陽のバランスの取れた果物。
りんごに含まれる成分を見ても、
疲労回復や風邪に対する抵抗力を高める”クエン酸”。
腸内の老廃物を取り込んで体外に排出する”ペクチン”。
お茶のカテキンよりも抗酸化作用の高い”エピカテキン”。
(”エピカテキン”は皮に多く含まれる)
さらに、世界の昔話を見ても
アダムとイブの話や白雪姫、
アラビアンナイト「空飛ぶジュータン」では、どんな病気でも治すりんごが登場。
他にも、イギリスやアイスランド、チェコスロバキアやデンマークの童話にもりんごがストーリーの鍵を握っています。
童話の登場頻度としては、トップを維持しているのではないでしょうか。
今の時期スーパーに行くと、イチゴやミカンの鮮やかな色の果物の隣で
りんごがやや控えめに陳列。

体調がすぐれない時は「百果ノ王」を手にとってみてはいかがでしょうか。