あれ?私こんなに何もできなかった?と自分を自分で疑い始める時期に
こんにちは!恵比寿からだとこころ代表の松原です。
最近担当しているお客様に多く共通していることとして、
「更年期からの老年期への移行を経験している」というのがあります。
10代には10代の悩みがあり、20代には20代の悩みがあり、、、、
全ての人がその時のライフサイクル・ステージに合わせて、悩みを変化させながら生活していますが、
「更年期からの老年期への移行」は「これまで当たり前にできていたことが、少しずつできなくなっていく」という過程であり、
それは「できなくて辛い、わからなくて悩む」などといった若い時に抱く悩みの質とは全く別物のようです。
更年期とは、閉経の前後5年、合わせて約10年間の時期をいいます。
これは、女性ホルモンの分泌が徐々に低下して、体が次のステージへ向かう準備をしている段階です。
ちなみに、女性ホルモンの分泌量は、一生のうちでティースプーンに1杯程度と言われていますが、そんなわずかな量であっても、私たちの思春期から更年期に至るまで重要な働きをして、女性の体を作り上げています。
更年期は、これまでの女性ホルモンのバランスが変化し、徐々に、あるいは急激に体と心が変化をしていくため、辛くなる方は多いです。
お客様の代表的な訴えには、
「疲れやすい」
「頭が働かない」
「汗が止まらない、カーッと暑くなり、のぼせる」
「代謝が落ちて太りやすくなった」
「髪がパサつく、抜け毛が増える」
「肌が乾燥する、肌荒れしやすい」
「骨折しやすい」
「関節に痛みが出る」
「気分が落ち込む」
など、少し挙げただけでも本当に様々な症状があります。(他にもここでは挙げきれないほどの種類があります)
「これまで通りに生活しているだけなのに、なぜ??」
と悩んでしまう方も少なくないです。
そんな揺らぎの時期に、鍼灸治療と巡り合い、治療を開始した方達を見ていると、最初は体と心の変化に戸惑いもあるようですが、とてもスムーズに自分の心と体と向き合い、変化を受け入れながら、今できること、今やりたいことの優先順位をつけて、この時期を過ごされているように感じます。
さて、問題はこの時期を、無理をして頑張ってやり過ごして(もしくは全く更年期症状がなく)、突然老年期への移行を感じ始めた方です。
最近そんなお客様が多く、それらの方を見ていると、更年期の時期に不調を感じて鍼灸治療を受けたり食事や生活習慣などを見直していた方と比べ、圧倒的に体の変化に対する落ち込みが激しいように感じるのです。
人生100年時代と言われ年を重ねてもとても若々しい人が増えている現代ですが、老年期への突入は一般的には60歳頃からと言われています。
代表的な訴えとしては、
「疲れやすい」
「やる気が起きない」
「体が重い」
「頭が働かない」
「忘れっぽい」
「これまで出来ていたことに時間がかかる」
珍しいものでは
「料理の味付けが決まらない」などもありました。
これらを東洋医学的に見ると、とてもわかりやすく診断(弁証)を導き出し治療をしていくことができるのですが、西洋医学的にみると病気ではないため、きっと病院へ行くと「老化ですね」と言われてしまうでしょう。
実は、ドクターの「老化ですね」という言葉に深く傷ついて来店されるお客様も少なくありません。
「老化」は誰にでも訪れる変化ですが、バリバリ働いていた方、なんでも責任を持ってこなしてきた方などには非常に受け入れ難く、大きな悲しみと苦しみの元になってしまうようです。
「老化」とどう付き合っていくのか、
それぞれの受け入れ方、向き合い方があると思いますが、まずは体の調子を整えていくことが、緩やかに変化を受け入れながら、緩やかに年を重ねていくことにつながっていくと思います。
「運動してみようかな?」
「何か新しいこと始めてみようかな?」という気持ちになれている方は問題ないですが、
「なんとなくだるくて、何もやる気にならない、、」という方は、ぜひ東洋医学的な治療を行う鍼灸院・鍼灸サロンでの治療を試してみると良いかもしれませんね。
老年期への心と体の変化に直面し、悲しそうなお客様を前にすると、まだそれを体験したことのない私が何を言えるだろう、と思うことばかりなのですが、
以前読んだ岡本太郎さんの本の中に
「生理的な老化現象と、人間的な老いを区別しなくてはいけない。
ものは時間が経てば古くなる。生物だって老化する。それは事実だ。
でも生まれたての若い星と、無限の時を過ごしてふたたび爆発しようとしている星とどちらに価値があるかなんて比べようがないだろ?
同じように人間だって、時間と存在価値は関係がないんだよ 瞬間に生きているのだから」
という言葉がありました。
そうだよ!そうなんだよ!!と思ったのです。
人間は老化すること、できなくなることで、価値が失われるものではない。
経験してきてこと、生き抜いてきた時間が全て財産じゃないか!と言いたくなりました(あなたに!笑)
年を重ねていく辛さを感じているお客様にできるだけ寄り添いたい、と思いながら、もっと想像力を働かせていかねば、と感じた時間でした。
今私が担当している最高齢のお客様は88歳。
88歳のお客様を治療すると、とても穏やかで、大きな柔らかい気が流れているのです。
いつも笑顔が素敵で、鍼灸を受けながら優しく話をしてくださります✨
こんな穏やかな良い気を持つ人にいつかなれたらな〜✨と、私の理想の姿になっています✨
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