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松原 麻実

めまいと鍼灸治療

暑すぎた夏も終わり、すっかり秋らしい気候になりましたね!

こんな季節の変わり目に多くなるのが「めまい」の症状です。

年齢に関わらず、誰にでも起こりうる症状であり、特に更年期前後の女性はホルモンバランスや自律神経の乱れにより、めまいで悩まれている方が多い印象です。


今日は「めまい」の原因と、鍼灸治療でできることについてご説明します!


目次

めまいとは?

めまいの種類

めまいの原因

めまいに対する鍼灸治療

まとめ


めまいとは?

めまいとは、さまざまな要因で身体の平衡(バランス)を保てなくなる状態のことを指します。

主に鍼灸サロンにご来店されるお客様は、「グルグルと回る感じがする、ふわふわと浮いているような感じがする」と訴える方が多いです。

めまいにもいくつかの種類があり、放っておくと危険な状態に至る病気が潜んでいることもありますので、まずはめまいの種類について確認をしていきましょう!


めまいの種類

めまいには、目が回ったり天井がグルグル回ったりする「回転性めまい」と、フワフワと宙に浮いている感じがする「浮動性めまい」、立ちくらみや倒れてしまうような感覚になる「前失神性めまい」の3種類に分類することができます。


①回転性のめまいとは、景色や天井が、回るように感じます。目が回る、目の前の景色が流れるように感じる、身体が傾いていく、となどの感覚になります。

②浮動性のめまいとは、ふわふわと宙に浮いた感じ、足元がふらつく、頭がふらふらするとなどの感覚になります。

③前失神性のめまいとは、立ちくらみ、目の前が真っ暗になる、血の気が引く、気が遠くなるなどという感覚と共に、実際に失神してしまうこともあるめまいです。


めまいの原因

めまいを引き起こす主な病気としてはよく見受けられるものには

・メニエール病

・良性発作性頭位めまい症

・前庭神経炎

・突発性難聴

・脳血管障害

・高血圧

・頸動脈疾患

・パニック障害

などがあります。


この中で、脳血管障害の場合には、めまいの症状以外に「急に歩けなくなった」「ろれつが回らない」「震えや脱力感などがある」「視力障害」

などの症状が同時に現れますので、そのような場合には、救急車を呼ぶなどして一刻も早く病院へ行くようにしましょう。


また、めまいの症状とともに耳の症状(耳の聞こえが悪い、耳閉感、耳鳴り)がある場合には、突発性難聴の疑いがあります。

突発性難聴は、発症後にすぐに病院へ行き、適切な治療を行うことが非常に大切です。

病院での治療と並行して、鍼灸治療を行うことはとても有効であり、実際にも突発性難聴による後遺症で鍼灸治療を継続されている方は少なくありません。



今回は、鍼灸サロンで継続的に治療を行うケースの多い「メニエール病」「良性発作性頭位めまい症」についてご説明をしていきます。


メニエール病とは

「内リンパ水腫」とも言われ、原因は耳の奥にある「内耳」という器官の水分の流れが悪くなって、内耳がむくんでしまうことが原因で引き起こされると考えられています。そのため、病院へ行くと、めまい止めの点滴や内耳のむくみを解消するために体の中の水捌けをよくする薬(利尿剤)、ビタミン剤が処方されることが多いです。

どうして内耳が浮腫んでしまうのかというと、体内の水の循環不良や自律神経の異常などが考えられます。

睡眠不足や精神的なストレスが引き金となって発症することもあると言われており、めまいと同時に、耳鳴り、難聴、耳の圧迫感、吐き気などを伴う場合があります。

メニエール病の場合は数十分から数時間のめまいを繰り返し発症するという特徴があります。


 

良性発作性頭位めまい症とは

良性発作性頭位めまい症とは、めまいの中で最も頻度が多いといわれているめまいと言われています。

耳の中の耳石の影響で引き起こされるめまいのため、頭を動かさず、静かにしていれば落ち着いていきます。

めまいにより、吐き気や嘔吐といった症状を伴うことがありますが、一般的には耳鳴り、難聴、耳の圧迫感などの症状が出ることはありません。

めまいの中では比較的短い時間(頭を動かした後に数分持続する)で治まるのが特徴のひとつです。



めまいに対する鍼灸治療

恵比寿からだとこころが行っている鍼灸治療は「経絡治療」といって東洋医学的な考え方に基づいた治療を行っています。

東洋医学では、原則としてまずは全身の観察をして、症状に対してだけではなく体のベースとなる部分の基礎力をアップさせる治療を行います。(専門的にはこれを「本治(ほんち)」といいお店のメニューの中では「全身治療」とか「全身調整の治療」と呼んでいます)


単にめまいに対して治療を行うのではなく、めまいを引き起こした体の本当の原因を突き止め、そこに対してアプローチしていくのが本治です。

本治を行うことにより、めまいを発症させにくい体にしていくことができます。

東洋医学では「虚がなければめまいは起こらない」と言われており、過労や睡眠不足、睡眠の質の低下などにより、体の陰の気血(元気の源の部分)が不足している状態である方が多いです。

また、長期間のストレスや、突発的な過度のストレスがかかることで、気血が逆上し消化器に負担がかかってしまい引き起こされる場合もあります。


このような全身の循環をバランスを整える治療と、直接的にめまいの症状に対する治療(主に首から頭全体にかけての血流を改善する治療)を組み合わせることで、症状を改善することができます。


東洋医学には「異病同治(いびょうどうち)」という考え方があり、同じ「めまい」という病気でも、なぜめまいが起きているのかという本質的な原因が違えば、治療法も異なります。

どんな理由でめまいが引き起こされているのか、を診て、その方に合わせて治療を行っていくことになります。

自宅でのセルフケアも一般的なものではなく、その方の体の状態に合わせたアドバイスをさせていただいています。



まとめ

めまいは年齢に関わらず、どなたでも発症する可能性がある症状です。

発症すると立っていられないほどのめまいや吐き気・嘔吐などの症状が出て日常生活にも支障をきたすほどの辛さがあります。

メニエール病のように繰り返し引き起こされると、精神的にもとても辛いですね。

症状が引き起こされる原因には、過労やストレス、過度の緊張、睡眠不足などがあると言われています。

オイルマッサージで心地よく緊張を和らげ、リラックスさせた状態で、先ほどの鍼灸治療を行うことにより、自然と身体が治る(症状が改善される)方向に動き出します。

メニエール病や良性発作性頭位めまい症が続いてお悩みの方や、「なんとなくめまいがする、ふわふわやくらくらとめまいのような症状が出る」という方は、ぜひ一度ご相談くださいませ!

ご予約はこちらから→https://w2isbe.b-merit.jp/o45udt/web/


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