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松原 麻実

「今、ここ」

更新日:2021年3月27日

みなさんこんにちは!

恵比寿からだとこころ まつはらです!


「さしあたる そのことのみを ただ思え  過去は及ばず 未来は知られず」


誰かに向けて放った言葉が、ドンピシャのタイミングで自分に返ってくることってあるんだなあと感じました。



先日、以前担当させていただいていたお客様からご連絡がありました。


そのお客様は、10年も不妊治療を継続していましたが、なかなかお子さんを授かることがなく、東洋医学も一緒に組み合わせた治療を行いたいとご来店されました。



私は当時23歳。

自分が結婚も妊娠もしていない、さらには自分よりも遥かに人生経験豊富なお客様を目の前にして、治療家としても、社会人としても、人間としても、とても未熟なことを自覚していましたので、自分が担当することにとても申し訳ないような気持ちを感じていたことを覚えています。



「不妊治療は、終わりのないマラソンを一人で走っているようなもの」と、ある方がおっしゃっていました。



誰にもお願いされていないのに、毎回毎回辛い思いをして繰り返し治療を受け続けること。


いつ辞めてもいいはずなのに、終わりを自分で決めてしまうことにものすごく罪悪感を感じてしまうこと。


自分では認めたくないような汚い醜い感情を何度も何度も感じて、自己嫌悪し続けること。


どうしてできないのかと、自分を責めてしまうこと、自分の存在すらも否定してしまうこと。


医療が進歩すればするほど、それでも妊娠しないという事実に苦しんでいること。



他にもたくさんたくさん、人には言えない感情が溢れて押し潰されそうになりながら、何度も立ち上がって、苦しみの中を生きているのだと知りました。



不妊治療を受けられている皆さんの声を聞くようになってから、より、赤ちゃんが生まれるということは、本当に奇跡の積み重ねなのだと感じます。


言葉では簡単に言えるけれど、誰かを支えるって本当に難しいこと。


私は、こちらのお客様のおかげで、不妊治療を深く深く勉強するきっかけとなりました。



何もできないかもしれないけれど、なにか力になりたい。

役に立ちたい。

その思いだけで勉強し、担当させていただき、無事、2人のお子さんを授かる喜びを一緒に味わうことができました。



北海道のお店を退職してから3年以上になりますが、今でも1年に数回お子さんたちの写真を送ってきてくださるのです。



このメッセージカードを送ったことはもうすっかり覚えていませんでしたが、これを見たとき、その時の気持ちが鮮明に蘇りました。



「さしあたる そのことのみをただ思え 過去は及ばず 未来は知られず」



人は、

もうどうにもならない「過去」と

これからどうなるかわからない「未来」との狭間で身動きできなくなっているときに悩むのだそうです。



未来はどうなるかわからないし、

過去はもうどうにも変えることができない。

私たちには「今」しかないのです。


「今」の積み重ねが未来につながっていく。

未来が過去を意味づけることもあるのですよね。



だから、誰にどう思われるかなんて気にせずに、

「今、自分にできること」を積み重ねていけば、

きっと自分なりの満足した未来がやってくる。



「今、ここ。全力投球!」


今の自分にぴったりの言葉をいただいたなと思います。

これを送ってくださったお客様も、「今」を大切な人たちと笑えていたらといいなと思いました。

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